「若者のディズニー離れ」が進んでいます。つまり、東京ディズニーリゾート(TDR)を訪れる若者の割合が減っています。
この大きな理由は、シンプルにお金の問題によるものと思われます。何と言っても、チケット代の高騰が、許容範囲を超えてきましたので。
『若者のディズニー離れ』が進み、代わりに年齢の高い層の来園が増加
「若者のディスニ―離れ」、つまり、東京ディズニーリゾート(TDR)を訪れる若者の割合が低下しています。
具体的には、ピンズバNEWSの2024年9月13日配信の記事にも引用されている、TDR運営会社のオリエンタルランドの公式サイトの統計を見てみましょう。
TDRの年代別の来園比率のうち、18歳~39歳の割合は、2016~2021年の50%超から、2022年には44.9%、2023年には41%に低下しています。
代わりに、比率が増えているのが、40歳以上の訪問者で、2021年の25.7%から、2022年に29.0%、2023年には33.2%に増加しました。
40代以上の訪問者が増えているのは、お金に余裕のある人たちが、TDRに関心を寄せるようになったからでしょう。
おそらくそういう人たちは、若い頃にもデートやファミリーでTDRを訪れた、リピーターと思われます。新たなアトラクションの体験にも、興味津々でしょう。
なぜ若者のディズニー離れが生じているか―高すぎるし、無理に行く必要なし
「若者のディスニ―離れ」が進んでいる理由の1つは、チケット代の高騰とみられています。極めて現実的な、お金の問題です。
18歳以上の大人の1 Dayパスポートの税込価格は、2024年には5,500円でしたが、2014年に6,200円、2019年に7,500円、2024年には入場日によって7,900円~1万900円の6段階に値上げされました。
近場の人には嬉しかった年間パスポートは、2020年9月に廃止されてしまいました。
現在、最も価格の高い休日料金ですと、大人1人が1万900円で、小人(子供)1人は5,600円です。
平日務めの会社員の家族が、混み合う休日に小さな子供も一緒にTDRに行くと、食事代や交通費も含め、何万円もかかってしまいます。
それでも、TDRは若者が一度は行ってみたいデートスポットであり、ファミリーにとっても、子供の憧れの場所で一生の思い出を作ってあげたい、という思いがあるはずです。
しかし、限られたお金を何に使うかは、沢山の選択肢があります。Z世代なら、ディズニーに行くよりも、スマホ関連の出費などに配分したいと考える人もいるでしょう。
TDRは、あまりにもお金がかかるようになった結果、本当に一生一度しか行けない、お金持ちしかリピートできない、文字通りの夢の国になってしまったようです。
TDRの修学旅行の団体パスポート料金は割安→家族でなく学校行事で行く
ところで、私の記憶では、何年か前に、地方から中高生が東京に修学旅行に来る際に、人気の訪問スポットの1つがTDR、とテレビで紹介されていたことがありました。
でも、チケット代が高くなりすぎると、もはや修学旅行での利用は無理なのでは、と思いました。
しかし、調べてみると、実は修学旅行のような学校行事での団体チケットは、別料金でした。
TDRの公式サイトの「スクールスペシャルパスポート」についてのページを見ると、2024年9月13日時点で、中人(中学生・高校生)の料金は4,900円、小人(幼児と小学生)は3,200円、引率教員等の大人は6,100円、となっています。
通常の中人(中学生・高校生の)1 Dayパスポートの料金は6,600円~9,000円、大人は7,900円~1万900円、小人(幼児と小学生)は4,700円~5,600円ですので、かなりお得になります。
特に入場者数が少ない平日は、修学旅行のような団体客が、TDRにとっては大事なお客様になると思われます。
今のところ、入場日による料金の違いはありませんが、学校側としては、言われなくても、混雑する休日よりも空いている平日を選びたいでしょう・
それ以前に、先生方は日曜祝日は休みたいので、修学旅行は平日にしたいはずです。
一方、中高生にとってはおそらく、TDRには親と行くよりも、学校の仲良しの友だちと行きたい場所でしょう。